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実りの秋に思うこと

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 今年は本当に「米価格問題」に振り回された一年でした。生産者としても、そして米を仕入れて料理を提供する側としても、何とも複雑な年だったと思います。そんな中でも、季節はめぐり、ようやく「実りの秋」。私の田んぼでも収穫が終わり、ありがたいことに例年よりも良い出来でした。黄金色の穂が風に揺れる光景を見ると、やっぱり日本人として心が落ち着きます。

 ただ、今年の米価を振り返ると、どうにもスッキリしない気持ちが残ります。「高値に慣らされたのか」「泣き寝入りしたのか」──そんなモヤモヤを抱えたまま、いつの間にか幕引きのように話題が消えていった印象です。兼業農家でありトンカツ屋でもある私にとって、米価の上昇はありがたくもあり、正直つらくもあります。どちらの立場から見ても一筋縄ではいかない、そんな現実を感じた一年でした。

 それでも、新米の炊ける香りを嗅ぐと、不思議と力が湧いてきます。ふっくらと輝くごはん一粒ひとつぶに、自然の恵みと努力の結晶が詰まっています。

うだうだ言いましたが──

今年もまた、美味しい新米に背中を押してもらいながら、日々の仕事を頑張っていこうと思います。

 田んぼの恵みを感じながら、炊きたてのご飯に心を込めて。旬の新米と揚げたてのトンカツで、秋の幸せを味わっていただけたら嬉しいです。

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